住み継ぎの家
祖父母の代から住み継がれている昔ながらの入り母屋の住宅を､
お孫さんである若い家族の住まいとしてリノベーション（大規模リフォ－ム）したもの｡
安心、安全に長く住み続けられるために、瓦屋根を軽くて耐久性のある屋根材へ変更し､
耐震補強をおこない、断熱性の向上により室内温熱環境を改善することで現代の暮らしにあった住まいに改修｡
明るく風通しがよく、冬も暖かい暮らしができるようになった本質的なリノベーション事例｡
建具の高さを天井までとすることで、奥まったところにあるキッチンまで太陽の光がたくさん届くようになった。
障子戸を閉めることで部屋ごとに冷暖房することが可能で省エネにも配慮。窓を開ければ心地よい風が通り抜けるよう通風の工夫もされている。
キッチンからはダイニングやリビング、フリースペースが見渡せ、連続した空間が、家を“ひと続き”にしている。
新設した階段。中間に踊り場があり安心して上り下り可能。踊り場の入り口には建具が入っており、閉めることで冬の暖かい空気が上へ逃げないようにできる。
リビングからキッチンを見る。どこにいても家族の気配が感じられるLDKは、優しい色合いで暖かみがあるかば桜の無垢の床材を使用している。
キッチンのカウンターは、玄関の式台として使用していたケヤキの板を再利用したもので、杉材の造り付け家具とも相性がよい。キッチンのカウンターは収納棚も兼用しており、棚には食卓で必要な物や日常で必要な小物が収納できる。大工による手仕事。
内法やサッシ枠、巾木などは無垢の木の自社オリジナル。経年変化が楽しみな東濃（岐阜）産のヒノキ材を使用した。
昼間、照明を点けなくても明るくなるように廊下にはトップライト（天窓）を設けた。
室内のもの干しスペースには、内窓をつけて熱が逃げないようにした。
玄関からLDKを見る。玄関に入ると、明るくやさしい木の空間が家族を温かく出迎えてくれる。
Before
After
